お久しぶりです。今回は実際に京大医学部に通っている自分が、東大理3から医学部に通っている友達と1時間くらい情報収拾しましたので、東大医学部と京大医学部の、大学受験、学生生活、進路、医局のことなどについて書いていこうと思います。
入試について
実際京大医学部の自分がもし東大理Ⅲを受けてたらどうだったのかっていうのをYoutubeで話しました。実際に高レベルな受験の世界にいたからこそわかることだと思うので、肌感覚での違いについてはぜひ動画を見てください。
大学(河合塾偏差値) | 東大理科Ⅲ類(72.5) | 京大医学部(72.5) |
配点 | 共通テスト 900点満点(英語、数、国、理200点満点、社100点満点)を110点満点に換算
2次試験英語120点、数学120点、理科120点、国語80点、計440点 合計550点 |
共通テスト 5科目50点ずつ
2次試験 英語300点、国語150点、数学250点、理科300点 合計1250点 |
共通テスト:2次試験 | 1:4 | 1:4 |
特徴 | 得点率は低め(合格最低点7割前後)
英語の2次試験はリスニングもあり、問題形式が色々、帰国子女有利 国語が漢文もあり 数Ⅲが多く、難しい |
得点率は低め(合格最低点7割前後)
国語が現代文、古文のみ 数学IAⅡBが多い |
学生生活について
東大の医学部の1番の特徴としては、受験の時は東大理Ⅲで定員100人なんですが、理Ⅲの人に関しては2回生の8月くらいに決定する進振りで自動的に医学部医学科に進むことが出来るんですが、理Ⅱから10人、それ以外から1人くらい医学部医学科は1学年110人ほど+留年生となるようです。ちなみに理Ⅲから医学部以外に進むという人も数人いたりするらしいです。
理Ⅱから医学科に進むのは大学の勉強を結構頑張る必要があるようです。また今年は文1や文3から医学部医学科に進んだという話を聞いたので、文系から医学部に進めるというのも東大の特徴です。受験時は文系の勉強をしていた人が医学部に進めるのはなかなか他の大学ではありません。京大医学部はもちろん最初の110人とずっと一緒です。(ただし留年のぞく)
東大では進振りが8月とかなので2回生の9月か10月くらいから医学部の専門の授業が始まるということで、他の大学の医学部では2年生の初めからやることの多い解剖も3回生でやるという特徴があるみたいです。
ただ、京大では2回生の後半にある組織、発生、生理などのテストが結構大変で試験も半分くらい落ちることもあるんですが、そういった試験は東大でも2回生の後半にあるようですが、結構すごいスピードで進み、あまり試験で落ちるってことも少ないみたいです。
そのため、専門科目の始まり自体は東大の方が半年くらい遅いんですが、病院での臨床実習の始まる時期としては東大が4年生の1月、京大が5年生の4月ということでなんと東大の方が早いんですね。
学生生活としては本当に人それぞれみたいですが、普通に部活を6年間やっているという人も結構いるみたいです。研究室に通う人、テレビに出る人本当に色々みたいです。
まあストレート卒業率に関しても東大の方が少し高い(東大92%、京大91%)ので、やはり東大の方が楽かなという感じです。
ちなみに女子ははどちらも2割前後ほどしかいないです。
臨床実習に関しては東大では2/3くらいの診療科で1日だけ関連病院で実習する日があるということでした。関連病院での実習は、1日ということでやることを詰め込まれるので、大学病院より大変みたいです。
京大では診療科ごとに完全に外病院という実習もあってそういう場合は、2週間連続で同じ病院に通うのでやることを詰め込まれることもなく外病院はそんなに大変というイメージはないです。ただ、静岡とか九州の関連病院に2週間行ったりもしないといけなかったりするので、病院によっては交通費を出してくれるんですが、出してくれない病院もあったりするので、交通費は結構かかったりする場合もあります。あと、もちろん宿泊するので、病院によっては1日あたり1000円~3000円ほど取られるということもあったりします。ただし、実習の始まる前に京大は5万円もらえる。
学生生活について | 東大医学部 | 京大医学部 | 評価 |
立地 | 東京(東京に詳しくないのでよくわからない) | 独り暮らしが多い | 東京は家賃が高いけど、大学のそばに住んでいる人が多い |
留年率 | 10%未満 | 10%くらい? | 東大の方が多少楽
どちらも卒試はない |
難しい試験 | ない | 発生 | |
ポリクリの始まる時期 | 4回生1月 | 5回生4月 | 若干東大の方が早い |
実習の大変さ | 診察+カルテ書く+手術見学+講義+カンファ発表+レポート作成 | 診察+カルテ書く+手術見学+講義+カンファ発表+レポート作成 | 内容はほぼ同じ
ポリクリに関しては京大の方が楽そうだが、京大は遠くまで行かなきゃいけない |
進路について
東大も京大も医者にならない人が数人いるみたいです。ただ、結局東大に行ってもとりあえずは医師免許を取っといた方が、食うのに困らないから取っとこうかみたいな考えの人も多いみたいです。こういうところは東大も京大も一緒だなって感じです。
進路について | 東大医学部 | 京大医学部 | 評価 |
人気診療科 | 人それぞれ | 内科、マイナー科 | 東大は外科志望もいるらしい(京大の僕の学年はほぼいない)
京大は結構マイナー科(眼科、整形外科など)が人気 |
初期研修 | 関連病院が人気だがマイナー科の場合は大学病院もあり
そもそも東京の病院の倍率が高すぎて、大学病院になる場合もあり |
京大もマイナー科の場合は大学病院も視野
関連病院が人気だが、大学に行く人も3割くらいはいる |
東大は大学病院も他大から人気で、特に外内プログラムに行きたい場合は結構勉強が必要らしい。
何よりやはり東京の方がどこの病院も倍率が高い。それが何よりの違い。 |
人気病院 | 今年はコロナの影響もあり、みんな暇で受けた病院の数が多いのか倍率が軒並み高い
倍率10倍とかもざらで、書類審査だけで落ちるってこともしばしば 留年は命とり |
関西は人気の病院でも倍率3倍くらい(もちろん定員が少ないともっと高い場合もあり)
関西の病院に書類審査はほぼない 留年してても大学には残れそう |
東大も京大も給料と大変さのバランスで病院を選ぶ人が多い。
給料を求めるなら、静岡に行く人とかも東大にもいるらしい(静岡は東大医局と京大医局の境界) 全国から東大の医学部に来ているがほとんどは初期研修は東京でそのままするらしい まあでもやはり東京というかなり倍率の高い世界で東大卒はかなり有利みたい
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医局について
今回僕の話した人は初期研修以降のことをあまり考えていないようで、医局についてはあまりわかりませんでした。ただ、最近よく聞く話として、東京のマイナー科の医局は定員いっぱいになることがあって、専門医のプログラムに入れない場合があるということです。だから眼科とか皮膚科とかを考えている方で東京で働きたいっていう人は結構先のことまで考えておいた方がいいかもしれません。
今回僕の感じたこととして、東大と京大の1番の違いっていうのはやはり仕事をしていく場所でしかないかなと思います。
東大に行ったらやはり、関西出身の人でも東京でそのまま働く人が多いようです。あと、やはり東大医学部出身であれば、シーリングが厳しい東京であっても、あまり学生のうちから将来のこと気にせずとも、好きな診療科に進んで行くことが出来るのかなと思いました。
なのでやはり東京で医師として働いていく、そして出世していきたいのであれば東大が有利なのかなあと感じました。
まとめ
僕は関西からわざわざ東大理3に行った人は何か東大でしか出来ないことをしたくて、進学しているのかなって思ってたんですが、正直考えていることは東大も京大の医学部の人もあまり変わらないなと思いました。
受験の時に東大理Ⅲを目指す人が多いのはやっぱり日本のトップだから受けるという人も多いのかなっていう感じです。ただ実際、進振りで医学部以外に進むことも可能だし、それが受験勉強が得意な人にとっての正解なのかなと思います。