お久しぶりです。
最近ブログを更新しておりませんでしたが、研修医を終えて晴れて自由に医者バイトを出来るようになって思うことがあったので今回は勉強の出来る高校生が悩むであろう医学部か東大かどっちがいいのかという話について書こうと思います。
僕自身高校生の時に医学部以外に進もうと思ったこともあって結局今医者にいなっていますが、一つの意見として参考にして頂ければと思います。
東大(理3以外)のメリット
僕自身は東大に進んでいるわけでもないので東大に進んだ同級生などを見ていて思うことですが、今の世の中で起業せずに最も稼ぐ方法は大学を4年で卒業し、外資系企業等の高年収企業に勤めることであるように思います。
そういう意味では医学部は卒業するのに6年かかるため4年で卒業でき、かつ外資系企業に進める可能性も他の大学より高いであろう東京大学に進むことは大きなメリットと言えると思います。
またもちろん起業するという意味でも東大はメリットが大きいのではないかと思います。少なくとも医学部よりも色々なことにチャレンジしている人も多くそういう人との繋がりを持てることは可能性を広げてくれるだろうと思います。
医学部のメリット
医学部のメリットはなんと言っても医師免許を手にすることが出来ることです。
僕も最近初期研修を終えて時々バイトに行きますが時給1万円の仕事としてはかなり暇で座っているだけのようなバイトを簡単に見つけられます。
このようなバイトをしようと思えば出来ることが何よりも医者のメリットだと思います。どうしても会社員はその会社を辞めてしまうと何も残らないことがあるのではないかと僕は思っています。もちろん本当に優秀な人であれば起業でも出来るのかもしれませんがほとんどの人はそう簡単にはいかないだろうと思います。そう考えると一つの会社に頑張ってしがみつくというのは大きなストレスになる可能性があります。
医者は激務というイメージがありますが、就職先を選べばそんなことはありません。僕自身研修医の頃は月に1回ほど当直もしておりましたが、今はもうしてませんしこれからもするつもりはありません。時々遅くなることもありますが毎日夜6時、7時くらいにはずっと帰っており人によってはほぼ9時5時しか働いていない医者もいるのではないかと思います。
医師と言っても様々で診療科や病院を選べば自分に合った仕事をすることが可能です。僕自身今の仕事は割と好きで研修医を終えてから仕事はすごく楽しくなりました。最近は仕事は本当に楽しいし、バイトも出来る医者ほどいい仕事はないなと僕自身は思っているくらいです。医者は思っているよりもいろいろな働き方や仕事内容も様々なので自分に合った自分の好きな仕事が入学前には思いもしなかったものがある可能性はあるなと思ってます。僕自身入学前には診療科や将来像も何も考えいませんでしたが、好きな仕事が見つかったのでただただ病院の忙しい医者像を思い浮かべて自分は医者に向いていないとか思う必要はないのかなと思います。
おそらく外資系企業やいわゆる年収の高い企業に勤める方が医者以上に激務の可能性は高いと思います。もちろんそのように激務な働き方が出来る人にとっては間違いなく医者よりも効率よく稼げると思います。医者は大変な仕事をしていてもそんなに収入がよくないということがよくあります。
東大のデメリット
東大のデメリットはさっき触れたことでもありますが、普通に就職した場合はその会社を辞めてしまうと東大卒という看板だけであれば意味をなさないことです。
医学部は辞めておいた方がいいという人はよく医者よりも外資系企業に入った方がお金を稼げると言いますが、誰もがそのような企業に入れる保証もありません。かつそこで順調に昇進していける保証もありません。
医学部は卒業できなかったり、国試に受からなかったりする人が10%ほどはいますが9割は医者になることが可能です。つまりそこそこの努力(医学の勉強)さえできればそこそこの年収の保証を得ることが出来るのです。
東大に入っても最低年収の保証は全くないこと。せっかくいい企業に就職出来たとしてもいろいろな理由で辞めてしまったら何も残らない。それが1番のデメリットかと思います。
かつ外資系企業というけれど僕の京大医学部の同級生も数人進んでいますし、東大の理3や京大医学部からは最近は何人か進むのが普通となっております。医師免許という最低保証を得ながら医者以外の道に進むことも出来る以上、一旦医師免許をとっておく方がメリットは大きいと僕は感じます。
あと医学部に行くか東大に行くかという話では基本的には東大の理系が想定されているはずです。そう考えると東大理系の過半数は大学院に進むので周りに流されてしまう人にとっては卒業まで6年以上かかってしまい4年では卒業できないのではないかと思います。
医学部のデメリット
基本的に京大医学部には特にデメリットはないと僕は思っていますが、世の中には本当に医学の勉強が向いていない人もいるのかなと思います。せっかく医学部に入っても卒業して国家試験に受かることが出来ないと何の意味もありません。9割が普通に頑張れば出来ることなので、ほとんどの人は少しの努力で可能だと思います。ただ本当に医学の勉強が苦痛であったり、解剖や手術見学等が大きな苦痛を感じるような人がいればそれは医学部は辞めておいた方がいいように思います。
あと最近研修医が激務で自殺するといった悲惨な話がニュースになったりしています。このような研修医は間違いなく真面目すぎることが原因です。上の医師の評価や上の医師の言ったことには従わなければならないというような真面目な人はこのように大変な進路に進んで過酷な労働環境に身を置いてしまうことになりかねません。少なくとも東大か医学部かどっちが得かとか考えている人にとってはそんな心配はいらないとは思います。
まとめ
今回は医学部か東大か医師側の目線で話させてもらいました。僕自身としてはそこまで強い志望動機がなかったものの医者になって良かったと思っています。
人によっては東大の方が向いている人もいるとは思いますが、少しでも安定志向とか周りに流されるような人は医学部に行くほうが無難な生活を送れるのはないかと思います。
今までも何度か書いてますがこういうことを言うと怒られるのですが、医学部に行ったからと言って医師にならなければならないという訳でもないのでそれこそ普通に就職しても起業してもいい訳です。おすすめはとにかく卒業しやすい医学部に進むこと。出席に厳しすぎると卒業できないですからね。