【医局に入ると】マイナー科専攻医になった忙しさ・給料の全てを公開【2024年】

久しぶりのブログ更新となりました。現在地方でマイナー科の専攻医2年目をしています。

自分も医学部の5年生や6年生、そして研修医の頃は医局に入るべきなのかとか、何科に進めべきなのかとか結構悩みましたのでこれから診療科を選んだり医局に入ったりする人の参考になったらいいなと思いこの記事を書こうと思いました。

自分が学生の頃は絶対に医局に入りたくないと思っていましたし、何なら医局に入らなくても良い診療科に進もうとかそれくらいに思っていた人間なのですが、それでも現在は医局に入った上で関連病院で勤務しているという状況ですので、反医局主義者の人にも参考になるのではないかと思います。

令和医学
医局に入ると自分の意志に反した異動が必要だし、大学病院は給料低そうだし絶対に医局に入りたくありませんでした

現在の給料と忙しさ

最初に結論から話そうと思います。

これから専攻医になる人にとって非常に大事なことと思っているのが給料忙しさです。

自分の場合は世代の上の人と話しても話が合わなかったりずれているとポリクリ時代によく感じたのですが、昔の人はもっと給料が低かったと言われても現在は物価も上がっていたり、他の職種も段々と賃上げしていたり、不動産価格も上昇していたりと料がある程度ないと生活が出来ないと思います。若い頃は研鑽を積んでいれば自然に収入は上がるんだと言われても、何十年後に医師という職業自体がどれくらい稼げているかなんて保証がないわけで、今稼げるうちにある程度稼ぎたいと思うのが、金持ち家庭出身でない人にとって当然の考え方だと思います。

にもかかわらず研修病院を選ぶ際もそうですが、実際に病院見学に行き、そこで働いている人に聞かない限りは実際にどれくらい給料をもらえるかもわかりません。病院のホームページを見たとしても基本給くらいはわかる場合もありますが、実際にどれくらい残業や当直があったり、手当をもらえるのかなどわからないことも多いです。最近は初期研修先を選ぶ段階では口コミサイトなども出てきて、また実際に同級生同士で情報共有も出来たりするのである程度の情報は得られるようになりつつあるとは思いますが、専門研修に関しては未だ全く情報が得られないままなのではないかと思います。

また忙しさについても専攻医が自殺したとかいうニュースがあったように精神的に追い詰められるようなことになってしまうと人生を破壊しかねません。実際には例えば心臓外科医にとってそんなに忙しくないと言うのは僕にとっては耐えられないくらい忙しいと思うので、実際に働いている人に聞いても客観的な忙しさ・大変さと言うのは非常にわかりづらいと思います。

と言うことでまずは自分の給料と忙しさを出来る限り具体的に公開します。確定申告をしているので年ごとの1年間の給与所得については正確にわかりますのでぜひ参考にしてください。

実際の専攻医の給料

2023年 810万円(3月までは初期研修)(メイン710万+バイト100万程度)

2024年 1540万円(メイン1240万円+バイト300万円程度)

1年間で給料がすごく増えているのは1年目は最初の3ヶ月は初期研修であったこと、その後大学病院にいたことが影響しています。自分のいた大学病院では外勤と言われるいわゆるバイトというものをあまり斡旋していなかったというのもあり1年目はかなり収入が低い結果となっておりますが、大学から外の病院に異動してからは困らないくらいの給料は貰えていると思っています。また一時期バイトをかなりしていたのでそれもあって1年間で大きく収入が増えました

では忙しさがどうなのかということですが、医師にとっての忙しさというのは2つあると思っており一つ目が日常業務(平日昼間)の忙しさ、もう一つがそれ以外の休日や夜間の呼び出しあるいは当直、時間外業務の量だと思います。

平日昼間の忙しさ

病院をいくつか異動しているため平均的なことしか言えませんが、どこの病院でも自分はほとんど毎日昼ごはんは食べていますし、日常業務中にYoutubeを見たりする時間くらいはずっとあります。あんまりサボりすぎているというと責められそうなので言いませんが、研修医の頃はもっと暇だったので専門研修の方がもちろん働く時はしっかり働きますが、仕事が辛くなったことは一度もないですし、後でも述べますが休日の方がバイトをしたりして大変なのでむしろ休日の疲れを平日に回復するような感じのイメージです。また残業についてもそれほど大変だったことはなく病院によりますが、朝8時ー8時半ごろに出勤し、普通の日は定時の17:30ごろに帰るようなイメージです。もちろん時々緊急で遅くなることはありますが週1回あるかどうかという感じです。遅くなるといってもほとんど8時までとかなのでもっと遅い時間まで救急をやっていた初期研修の頃の方が大変だったと思います。

当直、休日、オンコール

人によると思いますが、自分は当直や夜勤というものがすごく嫌いで初期研修の頃は月1回程度しておりましたが。専門研修になって以来一度も寝当直以外はしたことがなく、実際に本当に夜間に働いたことは一度もありません。数回程度いわゆるオンコールで夜間に電話で起こされたことはありますが実際に病院に行き働いたことは一度もありません。一方で休日については自分が働いた病院はどこも土日が休みだったのですが、バイトを土日にしたりはよくしていたので、一時期は土日ともバイトをするようなこともありました。そういう場合は12連勤というようなことも起こるのですが、平日の昼間がそこまで忙しくないためそこまでしんどく感じることはありませんでした。休日バイトをするようになったのでその点では初期研修に比べるとかなり働いていると思います。また初期研修の頃はオンコールはありませんでしたが、専門研修になってからは病院によりますがある程度の頻度でオンコールがあり、オンコール対応をある程度はしていますのでその点で遠くに旅行はしづらくなりました。

医局に入って異動はどうなのか

医局のデメリットとして行きたくない病院で働かないといけないというのが大きなデメリットだと思います。ただそのデメリットは本当に医局によって大きく異なります。

自分の属している医局の場合大学病院である程度働かないといけないというのが1番のデメリットだと思います。大学病院にいた頃がやはり一番収入も少なかったし、業務内容についても雑用が多く価値のあまり感じられない仕事が多かったですのでやはり大きなデメリットであると思います。一方で自分の医局では基本的には自分の希望した病院へ異動することが出来ます。もちろん絶対ここが良いといってもなかなか難しいでしょうが、ある程度希望しているところへ行くことが出来ます。人によって立地を重視するのか、給料を重視するのか、忙しさを重視するのか、仕事内容を重視するのか様々なので意外と分散するのでそういうことが可能になってます。そうはいっても周りと希望が被ってしまうと行きたい病院に行けなかったり、そもそも大学病院自体にいたくもないのに長くいることになったりする可能性はあるので必ずしも医局に入ることが勧められるわけではありません。ただ少なくとも入局者が多い医局に入るべきだし、また医局に入ってから希望を言うのではなく、医局に入る前にある程度どこの病院に行きたいとか交渉した上で入るべきかと思います。もちろん東京の人気医局となるとそこまで希望は聞いてくれないかもしれませんが、地方の医局であればまだまだ定員が必ずいっぱいになる医局も少ないと思いますので少しくらいは希望を聞いてもらえる可能性は高くなると思います。

まとめ

専攻医2年目年収1500万円(メイン1200万円+バイト300万円)

平日8:30-17:30 当直なし

月に1週間程度オンコール対応

土日は月に数回アルバイト

令和医学
研修医の頃に比べると夜間の救急対応など無くなったのに収入はかなり増えて満足しています

診療科の選び方と収入の増やし方

結局皆さんが診療科や医局を選ぶ上で何を考えて選んでいけばいいのかと言うことを最後に話そうと思います。僕もそうでしたが、大学生の頃ってなかなかそれぞれの診療科の働き方がどのようなものなのかってわかりづらいと思います。思っている以上に診療科によって仕事内容は大きく違います。だからこそ自分に合う働き方をしているかどうかと言う点を出来る限り早くから情報を得ておく必要があります

同じ医局にいても収入や忙しさは様々ですし、1人だけを参考にしてその診療科や病院のイメージを決めない方が良いと思います。例えば自分の医局で言えば大学病院の人を見て給料も少なくて大変そうと思ったら意外と外の病院に出たら自由で収入も増える場合もあったりするわけで、やはりその医局に何年か属しており、いろんな人の情報を持っている人から情報を得る必要があります。そう言う意味でも医学部生の頃から初期研修だけではなくその先何年も続く専門研修も見据えて先輩から情報を得ておくことは大事です。

もう一点給料を増やすと言う意味で最も大事なのは休日にしっかり休めることです。つまり自分もそうですが休日に休みがあれば、1日バイトに行くことで給料は大きく増えます。休日に呼び出しなどない休みを取れることが収入の意味でも非常に大事です。またバイトをしてもしんどすぎないように、日に忙しすぎたり、土曜日の午前中も仕事があるような病院はあまり勧められません。またバイトをしやすい診療科かどうかと言うのも大事かなと思います。ただ僕の場合は当直など夜働くのはすごく嫌いな一方休日に働くのは嫌いではないので人それぞれ好みがあると思います。実際にやりたいバイトがあるかどうかというのを医師スポットバイトサイトで探してみるのも大事かと思います。研修医でも登録は出来ますので医師免許を取得したら早速登録してどんなバイトがあるのか探してみましょう。



では今回はこの辺で終わりにします。

  • この記事を書いた人

令和 医学

京大医学部の医学生。自らの受験経験と大手塾での講師と家庭教師の経験から医学部含む受験についての正しい情報を知ってもらいたいと思っている。特に数学が得意で偏差値は90越え。趣味は旅行。特にディズニーが大好き。

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