こんにちは、夏休みの模試が返却される時期ですね。ということで本日は京大数学満点の私が数学の模試を受けた時に入試本番に向けて何をすべきかという話をしようと思います。
京大の入試では理系文系を問わず数学という科目はすごく差がつき、合格に直結する科目です。にもかかわらず、自分は数学が出来ないと諦めてしまうのはまだ早いし、もったいないです。
最近受験のことをあまりブログに書いていませんでしたが、受験生に向けて少しでも数学の得点をあげたいという人のために今回はあと半年に迫った入試に向けてどういう勉強をしていけばいいのか考える機会になればなと思います。
模試で間違うのは悪いことではない
まず大前提として模試で間違うことは悪いことではありません。僕は高3で受けた模試はほとんど間違ったことはありませんが、それまで学校や塾で受けた問題はたくさん間違ってきました。
もし最初から全ての問題を解けるならそこに成長はあまりありません。「解けなかった問題が解けるようになる」それこそが自分の成長に繋がるのです。
そういう意味で模試で間違うことは悪いことではなくむしろいいことなのです。自分の成長の機会を与えられたと考えましょう。
数学で高得点を取るために必要な3つの力
まずは数学で高得点を取るために必要な力とは何なのでしょうか。私は自分で言うのも何ですが、かなり数学は得意で正直絶対的な自信がありました。
では私が天才的なひらめき力や計算力があるのかと言われれば全くそう言うわけではありません。なぜなら大学入試における数学のテストとは、数学オリンピックでもなければ暗算大会でもないのです。
大学入試の数学とはあくまで教科書や問題集で学んだことをいかに出すことができるのかということです。つまり知らないということは勉強不足だということなのです。
しかし実際は勉強したから皆が数学ができるという訳ではないと思います。テストで良い点が取れない場合まずは自分に何が足りないのかを考えてみましょう。
知識や演習量
正直数学で点を取るための大事な要素の一つが知識や演習量といったこれまでの勉強です。もちろんこれがあるから直接得点につながる訳ではないというのが数学という科目の特徴なのですが。
暗記科目では、医学部の勉強などもそうですが勉強すればするだけテストで点を取れるようになります。しかし数学は勉強したらできる訳ではないです。しかし勉強しなければできる訳はありません。
では知識や勉強量とはどういうことを指すのかを言っておきます。おそらく人によっては数学の問題を闇雲に解いていることを勉強してると思っている人がいると思います。
しかし数学の問題を闇雲に解いていても数学で点を取れるようになる訳ではありません。もちろん、習いたての中学生や高校1、2年生くらいまでは練習そのものに意味があると思います。しかし高校3年生で受験があと半年に迫っているのであればそれは効率が悪いと言えると思います。
まず私が思うこととして、出来ない問題は諦めて出来る問題ばっかり解く人がたまにいますが、それをしていても成長はありません。まずは知っている問題を増やす。いや知っているだけでは意味はありません。実際に正しく解ける問題を増やすことが難しい問題を解けるようになるために必要不可欠なことなのです。
なので理解不能ではないけど最後まで正しく解答できるか不安という問題を完璧にするなどして出来る問題を増やすことが大事と言えます。
難しい問題への応用力
次にある程度勉強して簡単な問題なら解けるけど少し難しくなったら解けなくなるという人がいます。もちろん模試にもよりますが、難しい問題というのが存在する訳です。テキストや問題集の問題から少し応用を効かすことが必要な場合もあるでしょう。
ただまず言っておきたいのはこの応用力は私はあまり重要だと思っていません。なぜなら私もすごく難しい問題は全然解き方がわからないということがもちろんあったからです。ただ、その難しいと感じるレベルが少し高いだけなのです。だからこそ難しくなると分からなくなるというのは当然のことなのです。
ではそう言った難しいと感じる問題に出会った時にどうするかです。簡単に言えば難しいと感じた問題を知識として取り入れる。つまり何とかして次似た問題に出会った時に解けるようにするということです。そうすれば自分の応用力が上がるのです。
つまり、この応用力というのは知識の一つだと私は考えています。ほんの少しの天才以外は最初から全て解ける訳ではないのです。ただ単にどこかで学んだ応用の仕方を知識として学んでいるから似たような問題で応用を効かすことが出来るのです。
つまり応用力をつけるためには普段からの勉強の姿勢が大事です。例えば普段の勉強でも模試でも全く解き方が分からないというときあると思います。方針を立てることすらできない、そのため適当に式変形したりして部分点を狙いに行くとかよくあると思うんです。
解答を見てあなたは何を思うでしょうか。まずは解答を読み込んで理解してみましょう。時々あるのは途中で何をしているのか全く分からなくなる場合です。式変形などで自分の知らないことをしている場合、自分の知らない考え方をしている場合などがありますが、基本的には解説などで詳しく解説してくれているはずなので頑張って理解しましょう。もしどうしても分からなければ、塾の先生にでも質問してみればいいと思います。
解答を読んで理解できた場合、もしくは解答を見た時に意外と簡単だと感じる場合もあると思います。こういう時が最もチャンスだと思います。こういう時に理解してそれでおしまいにしてしまうと勿体ないです。もし次似たような問題に出会った時にもやり方を忘れてしまったり、少しの応用も効かせられなくなってしまいます。
大事なのは解答を見て解けたなと感じる時にではなぜ自分が解けなかったのかを考えることです。解けるためにはどういう考え方が必要だったのかを知る。それは問題の解き方を丸ごと覚えることではないです。こういう時はこういう風に考えるという正しい解答を思いつく思考回路まで含めて理解する必要があるのです。
イメージとしては医師の仕事に似ていると私は思っているんですが、患者さんのこういう症状を見たらこういう病気を疑うというようなことを医師はします。
数学ではこういう場合はこういう風な解き方をすることが多いと言った考え方を出来るようになることが大事なのです。そうなるためには自分の解けなかった問題がある時に、どういう理由でどういうことを考える必要があったのか思考回路を含めて理解することが必要なのです。
一つの分からない問題からどういう解法の選択肢があるのかを知り、どういう理由でその中からその解法を選ぶのかということは解説書にはあまり書いていないのです。ここは自分で考えるか、先生から教えてもらうしかないと思います。また、たくさんの問題を経験すれば経験するほど解法の選択肢は増えてどういう問題でどういう解法を用いるのかわかるようになるとは思います。これはすごく大事なので特に意識するようにするといいでしょう。
自分の解答を採点できるようになる
私が実はすごく大事だと思っているのがこの自分の解答を採点する力です。例えばこういう経験をしたことはないでしょうか。数学のテストでよく出来た気がしていたのに得点が返ってくると思ってたより良くなかった。答えは合っているのにすごく減点されたなど、自分が思っているより実際の得点が悪いということはよくあると思います。
私の場合多くの模試で満点だと実は思っていたのですが実際には何点か減点されるということはよくありました。しかし、それは模試には採点基準というものが存在するため、合っていても模範解答と違えば減点されることがあるからなのです。実際本当は合ってるのになと思うことは何度もありましたし、だからこそ入試本番ではしっかり満点を取ることだ出来ているのです。逆に模試ですごく減点された場合には採点者は何もわかっていないなと思っていたくらいです。
つまり、自分の解答が正しいのかどうかは採点者につけられた点数は関係ないのです。数学は模範解答と全く同じ解き方だけが正解というわけではもちろんありません。そのため模範解答と異なるやり方をすることは頻繁にあります。例えば全体的な流れが一緒であっても、一部違ったやり方をするなどということは至って普通のことです。そういう時に自分は間違っていた、模範解答に合わせようとするほど無駄なことはないのです。もちろん、間違っているときに正しいやり方を覚えることは大事なことですが。もし自分の解答が正しい答えを導けていて、論理に穴がなければ模範解答と全く異なっていても正解に決まっているのです。
だから数学を出来るようになりたければ、解答を見て正しいのか、もしくはこの部分は間違っているとかの判断を出来るようになることが非常に大事なのです。そうすることによって論理の穴があった時に自分で気づくことができるようにもなり、思ってもいない減点をされることは減っていきます。これこそが数学を出来る人と出来ない人の最も大きな違いではないかと僕は思っています。出来ない人は模範解答を覚えようとするのです。そうではなく自分で新しい解き方を見つけ出すんだというくらいに考えるのが数学が出来る人の考え方ではないかなと思います。もちろん基本事項はそのまま覚えることも大事ですし、新しい考え方を覚えることも大事です。ただ、例えば模範解答より少しだけ面倒な方法でその問題を解けていたとすれば、新たに模範解答のやり方を使えるようになるのは労力もかかるので今出来ていることをそのまま使えばいいと思います。
まとめ
話が長くなってしまいましたが今回は以上になります。半年後に受験を控える受験生にとっては短期間で何かを変えることは難しいかもしれません。ただ、もし数学の勉強にかけられる時間がかなりあるというのなら少しでも自分に欠けているのは何かを考えてみましょう。
最後に絶対的に大事なのはやはり解いてきた問題数です。それは難しい問題に限らず、基本問題からいかに完璧に解ける問題があるのか、それが数学の入試に最も必要な力です。基本問題が解ければ少なくとも他の普通の受験生に差をつけられることはないのです。結局青チャートの問題を全て完璧にすることが大事と言えるのかもしれません。下の記事で基礎を学ぶ、そして演習量を増やすためのおすすめ問題集を紹介しているので興味があれば参考にしてください。
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