今まだ学生という立場でこんなことを語るのも生意気かもしれないが、私が多くの同級生、そして多くの指導してきた生徒を見てて思うことを書いていこうと思います。
中学受験で大事なこと
まず、一言で受験といっても人それぞれ年齢も違うし何のテストを受けるのかも違ってきます。恐らく、大きな受験というものの中で多くの人が最も年齢の低い状態で経験するのが中学受験です。
正直なところ、中学受験は子供だけに任せる、あるいは塾に行かせて完全に任せきりにするというだけではなかなかうまく行かないのが中学受験なのです。
私自身は中学以降は結構自ら必要な勉強を誰かに言われることなく勉強できるようなそれなりに優等生なタイプだったのですが、そんな私でも小学生の時は宿題があってもその前にゲームを始めて宿題ができないということや、少なくとも自分でテスト前にこういう勉強が必要だなんてことをなかなか考えることはできませんでした。
何が言いたいのかというと中学受験には少なくとも多少の家庭での協力というものが必要だということです。いくら優秀な人でテストの成績の良い小学生でも自分で計画を立てて最後まで勉強するなどということはなかなか難しいのです。
そのため、中学受験生のいる家庭ではまずお子さんの分かりやすい近いところに目標を立ててそれに向けてどういう勉強をすればいいのかを最初は教えていくということが大事なのです。多くの子供は遠い目標よりは目先の楽しみを優先してしまうものなのです。だから、遠い志望校という目標を近くのテストの点数という目標にしてそれに対してこんな勉強をすれば目標を達成することができるという達成感を味あわせる。そうすることで勉強することの意味を学ばせることが大事なのです。
自分の周りにもいたのだが、親が子供の志望校を早くから決めてつきっきりで夜遅くまで勉強するといった家庭もあるようでした。
そういう人に必ず理解してもらわなければいけないのは
中学受験はゴールではない
ということです。
小学生の間に中学生以降に自分で考えて勉強することができるような教育をしてあげることが本当の意味で最も大事なのである。
大学受験で大事なこと
大学受験になると親の協力は教育を受けるお金を出してあげることが最も大事だと思います。塾に通うお金、参考書を買うお金と学校以外に勉強するためにはお金がかかってしまうことが多いからです。
しかし、そこで自分がどういう勉強をするのか、つまりどこの塾に通い、どんな参考書を使って勉強するかということは基本的には自分自身で決めるべきであると僕は思っています。
正直、いつまでたっても親に言われるままもしくは塾の先生に言われるがままのことをしていてそのまま大学に合格していく生徒も結構いるとは思います。しかし、人生のどこかの段階で自分の将来を自分自身で考える力をつけなければならないのです。
そして自分のことを自分で考え始めるのは人生の大きな選択である職業を決定する段階である大学では遅すぎると思います。その前の大学受験の段階で自分がどういう大人になりたいのか、そしてそのためにどういう道に進みたいのか、そしてそのためにはどういう勉強したらいいのかなどということを自分自身で考える力をつけることが大切です。
では両親や周りの人はどうすればいいのか。それは簡単なことで子供が自分自身で全て決めるのはなかなか難しいことであるのは確かです。だから自己決定をしやすいように話を聞いてあげたり、アドバイスをあげたりとそういうことは非常に大事だと思います。
以上が中学受験や大学受験において私が大事だなと思うことです。多くの生徒やその両親と関わらせてもらう経験を通して、まだ大学生の一人にすぎない僕の考えです。この考えが必ずしも正しいわけではないとは思いますが、子供の受験を始める前に是非一度こういう意見もあるんだということを知ってほしいです。