こんにちは、前回医学部の就職(マッチング)についてお話ししましたので、研修医の先どうなるのかという話をしていきます。
マッチング必勝法医学部は6年通い、その後2年の初期研修をします。その初期研修先はマッチングというシステムで決まります。マッチングについて知りたいかたは上のボタンから見てください。
では、医学部に入学してから8年後、研修医が終わるとどうなるのかを今回は説明していきます。
もちろん人によっては大学院に入って研究の道に進むという方もいたりしますが、今回は臨床医になるという前提でお話ししていきます。
後期研修医、専攻医とは
初期研修が終わったら1人前の医師になれるかと言われればそうはいきません。初期研修では自分が将来なりたい診療科のことだけを学ぶわけではなく、色々な診療科を何ヶ月かずつ回っていくことになります。
つまり初期研修が終わっただけでは自分は何科の医師ですということは出来ないのです。
今のままでは専門的な知識を得ることはできていないので、この後自分が進みたい診療科に入ってそれについて詳しく学んでいく期間が始まるのです。
そのような医師のことを後期研修医、もしくは専攻医と呼ばれることがあります。
後期研修に入るときにまた病院を選ぶことになります。もちろん、初期研修をした病院ですることも出来ますし、別の病院で後期研修をすることができます。
専門医を取る
では、後期研修の目標は何なのでしょうか。その1つが専門医を取ることでしょう。
専門医とは19個の基本領域と22のサブスペシャリティから自分の進みたい道を考えて診療科を選択することができます。19の基本領域とは
1.内科 2. 小児科 3.皮膚科 4.精神科 5.外科 6.整形外科 7.産婦人科 8.眼科 9.耳鼻咽頭科 10.泌尿器科 11,脳神経外科 12.放射線科 13.麻酔科 14.病理 15.臨床検査 16.救急科 17.形成外科 18.リハビリテーション科 19.総合診療科
内科といってもいろいろあります。サブスペシャリティとは消化器内科、循環器内科など基本領域で内科を選択した上でさらに専門とする領域のことを言います。
サブスペシャリティは内科に13領域、外科に6領域、放射線科に2領域あります。
専攻医の間はこの専門医という資格を取るために病院に勤めるわけです。
専攻医になるまでの流れ
まずは登録を希望する領域学会のホームページを窓口として専攻医の申請をします。専攻医の登録はマッチングシステムとは違い、プログラム統括責任者と希望者の間で決定するため希望のプログラムは1つしか登録できないようです。
病院やプログラムごとに試験や面接が行われて合否が決定します。不合格になってしまった場合は二次登録に進むようです。
病院の研修プログラムに沿って3年以上の研修を受けます。症例数や論文などで条件を満たした上で、筆記試験に合格すれば無事専門医になることができるのです。
専門医のプログラムとは
色々書きましたが、簡単に言えばどこかの病院のどこかの診療科に就職する試験を受けるということです。ただし、プログラムによってはその病院を基幹として他の病院にも何年か行くプログラムも多いため、同じ病院に居続けるというわけでもないのです。
また、どこの病院に居てても、どんな科の専門医でも取れるというわけではありません。興味があれば、以下のリンクから診療科ごとの専門医を取れるプログラムの基幹病院を探すことができます。
診療科ごとの専門医取得について
よく聞くのはメジャーな科(内科や外科)は市中病院でも大学病院でも専門医を取れる場合が多いということです。
それに対して、マイナー科(眼科や皮膚科や耳鼻科など)の専門医を取るためには大学の医局に入らなければならないといった話を聞くことがあります。
実際調べてみると確かにマイナー科のプログラムの基幹施設となっている病院は大学病院がほとんどです。ただ、数は少ないですが市中病院でもマイナー科のプログラムの基幹施設となっている場合があるので、自分の興味のある診療科がどこの病院のプログラムがあるのか調べてみるといいでしょう。
まとめ
研修医のあとどうなるのかについて今回は簡単に書いてみました。大学病院、市中病院とそれぞれの病院にいいところがあるので、どこの病院とマッチングしたいか考えるのって結構難しいです。
専門医プログラムの基幹施設になっているということはその病院のその科が強いということをある程度は示しているので、1つの病院の指標となるでしょう。自分が将来どういう医師になりたいのか考えて、マッチングを受験する病院を決めるのが大事だと思います。
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