医学生から見た3つの医学部に行く意味とは

2019年4月20日

 医学部は近年難易度がどんどん上がっています。国立大学の医学部は東大理系と同程度とも言われるようになっているのです。ここまで医学部が人気になったのは一体どうしてなのでしょうか。医学部に行く利点は何なのでしょうか。

医学生から見た医学部に行く意味っていうのを今回は書いていこうと思う。

医師になる唯一の方法であること。

医師になるためには医学部に行かなくてはならないです。

何を当然のことと言われるかもしれないが、医学部を含め、医療系人気が高まっている理由はまさにこれが理由だと思います。

すなわち、国家試験に合格するだけでは医師にはなれないのです。6年間医学部に通った上で国家試験に受からなくては医師になることはできないのです。そして医師免許を持っていなければ、医業に従事することは出来ません。

そのため、医師になりたいと考える人が皆医学部を目指すことになるため、医学部の人気が高まっているのです。

医師という職業の安定性

では何故医師になりたい人が多いのか、

それは医師になることで安定して仕事、そしてそれに伴い安定した収入を得ることができるというのが理由の一つなのではないかと思います。

https://clabel.me/occupations

上記のサイトは2019年の職業別年収ランキングである。医師が堂々第1位を飾っています。

確かに最近は起業家やyoutuberで成功し莫大な収入を得ている者もいるであろう。ただし、成功者の裏には失敗している人も多数いるはずなのです。

しかし、医師はどんな人であっても少なくとも場所や地位を選ばなければ働き口がないということはまずないと思います。何故なら未だ地方の病院では深刻な医師不足だからです。そのため地方の病院はかなりの好条件で医師を雇っているため、場所と地位さえ選ばないなら就職先はいくらでもあり、少なくとも今のところは安定した収入を得ることができるのです。

医師免許を取ることでできる仕事は様々であること

今まで話していたのは、病院に務める前提での話であったが医師免許を取って出来ることは様々であるのです。医師免許を取ってできることを医師以外の職業含めて挙げていきます。

医師として市中病院に勤務する

この道を進む人が最も多いであろうが、大きな病院で勤務医として就職することです。

そうは言ってもここにも道は沢山ある。つまり、内科、外科、小児科、産婦人科、眼科、耳鼻科といった誰もがよく知る科から麻酔科、病理診断科、臨床検査科、リハビリテーション科といった健康な人が普段あまり関わることのない科まで様々な仕事があります。

研修医の間に自分がどういった道に進みたいのかじっくり考えて進む道を選ぶことができるので自分のしたい仕事をすることが出来ます。それが医師になる利点の1つなのかもしれません。

開業して自分のクリニックを持つ

開業医は想像することが容易であろう。もちろん自分のクリニックを持つためには初期投資が必要でしょうし、クリニックの経営や大きな病院との協力含めて責任が大きくなるでしょう。

だからこそ成功すればより多くの収入が得られるだろうが、医師としての実力、経営者としての実力両方を兼ね備えた人でなければ難しい道だと思います。特に最近は都会にはクリニックが溢れてきているので、競争は激しくなっているようです。

研究医として大学もしくは研究施設で研究する

京大では臨床ではなく基礎研究に進む人も結構いるようです。

基礎研究は医療の進歩のために非常に重要なのだそうだ。正直、学生の身分では研究の重要性があまりよくわからないというのが本音なのですが、ノーベル賞を取った本庶先生、山中先生が口を揃えていうのだからそうなのだろうと思います。

産業医や学校医になる

これはあまり知られていないかもしれないが、ある程度の大きさの企業になると産業医を雇うことが義務化されています。

産業医の仕事とは労働者の健康のために指導や助言を行い、直接治療するといったことはしません。このように医師には産業医として企業に就職するという道もあるのです。

企業だけでなく、学校医という人が各学校にはいます。

学校医の仕事とは簡単にいうと生徒や先生の健康を向上することです。このように直接治療に関わるというよりは健康管理に携わる医師もいるのです。

医師以外の職業になる

あまり知られていないが、医師免許を持っていることで出来る仕事は医師以外にも様々である。全てあげることは出来ないが私の知る仕事をいくつか挙げていきます。

カウンセラーになる

カウンセラーといっても実は民間の資格が色々あります。その中でも有名な物に臨床心理士というものがありますが、臨床心理士の試験の受験資格には通常指定された大学院を卒業する必要があります。しかし、精神科医などの科で2年働いた経験があれば、受験することが可能なのです。

精神科の医師の中にも臨床心理士の資格も取っている方もいますので、医師の資格も持った臨床心理士になることが可能なのです。

厚労省に入る

厚労省に入って役人として働くという人も医学部の卒業生にはいます。

法医学者として犯罪捜査に関わる

法医学者は遺体を解剖して、その遺体に残るメッセージを受け取るという仕事をします。いきなり病理医に一旦なって解剖を学んでから法医学の道に進むという人もいます。

以上のように一言に医師免許を取るといっても様々な働き方があるのです。もちろん体力的にもかなり厳しい仕事がある一方で子育てしながらでもやって行けるような仕事だってあります。

正直、私は高校を卒業する段階では自分が将来何をしたいのかはっきりと決まっていませんでした。今でも完全に将来のビジョンが決まっているわけではありません。

そういった、医学に少し興味があるけど具体的に何をやりたいのかわからないといった人には医学部に行ってから考えることを勧めます。医学部は6年あり、そのあと研修医の期間が2年あります。この間にじっくり自分が何をしたいのか考えていくことが出来るのです。医学部に入った段階で将来何をするか決めている人なんてほぼいないので何の心配もありません。

次は医学部ってお金かかるんじゃないか、そんなお金ないよといった人のためにどれくらいお金がかかるのかといったことを記事にしようと思います。

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  • この記事を書いた人

令和 医学

京大医学部の医学生。自らの受験経験と大手塾での講師と家庭教師の経験から医学部含む受験についての正しい情報を知ってもらいたいと思っている。特に数学が得意で偏差値は90越え。趣味は旅行。特にディズニーが大好き。

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