こんにちは、今日は第113回国家試験の合格率について話そうと思います。詳しいデータについてはテコムが公開していますので、以下のリンクから見ていただければわかりやすいと思います。
国試合格率
まず簡単に合格率を紹介すると、最新の第113回国家試験では約1万人の受験生のうち9000人が通るという結果になりました。合格率としては89%という風に発表されています。
この数字を見てどう思うかは人それぞれだと思います。10人に9人通るのだからそんなに難しくないんじゃないかと思う人も多いでしょう。
実際、司法試験の合格率が30%にも満たないことを考えれば医師国家試験は受験生にとって恵まれていると言えるのかもしれません。
特に、新卒の合格率は92.4%で普通勉強していれば落ちるテストではないように感じるでしょう。
しかし、実はこの数字の裏には医学部の闇が隠されています。今医学部にいる人やこれから医学部に入りたい人はこれから書くことをぜひ知っといたほうがいいでしょう。
医師国試の合格基準
国試の合格基準には3つの条件があります。
- 必修問題が8割以上
- 総合得点が合格基準点(約7割)以上
- 禁忌肢選択3問以下
まず、国試の問題には必修問題というのとそうではない問題が含まれます。必修問題で8割以上の得点を取ることができないとその時点で不合格となってしまいます。
また、総合得点が合格基準の得点に達していないともちろん不合格になります。
最後に禁忌肢というのが問題によっては選択肢に含まれる場合があります。禁忌肢とはその行為を実際に行った場合、患者さんを死なせるような重大な過ちの選択肢のことです。そういう選択肢を4つ以上選んでしまうと、他の問題の出来がどれだけ良くても不合格になってしまうので注意が必要なのです。
合格点は相対評価?
医師国家試験の1番のポイントは合格点が相対評価によるものであることです。必修の合格点は8割と決まっていますが、総合得点の合格基準点は毎年合格者の人数が約9割になるように決定されます。
つまり、テストが終わった段階で自己採点をしても合格か不合格はわからないのです。難しければ合格点は下がるでしょうし、簡単であれば合格点は上がるでしょう。
さらにここ最近、医師国家試験の受験者数がどんどん増加しています。10年前は8500人以下であったのに、今では10000人を超えているのです。そのためもしかしたらこれから合格率は下がるかもしれないのです。
国家試験に落ちる人の特徴
合格率の低い大学にいる
実は大学によって国試の合格率は様々です。合格率トップをほぼ毎年取っている自治医科大学ではほぼ100%の合格率です。そういう大学の人は周りの人と同じようにしていればほとんど落ちることはないと言えるでしょう。
それに対して最下位の福岡大学の国試合格率は何と71.9%です。つまり10人に3人は落ちてしまうのです。こういう大学にいる人は危機感を持って、周りの人より勉強しないといけないという意識を持たねばならないのです。
国試の合格率は九州の国立大学でも結構低い傾向にあるので、自分の大学の国試合格率というものを理解して、どの程度勉強しなければならないのか考えることが大事です。
国試浪人生
医師国家試験にも浪人生がいます。先ほど書いたように現役生の国試合格率が92.4%なのに対して、1浪生になると73.1%まで下がります。さらに2浪生になると51.5%にまで下がります。3浪を超える多浪生となると合格率は30%を切ってくるのです。
これは、医学部の不正入試とは違って浪人生が得点調節されているわけではありません。ただ単に浪人生は得点が悪いのです。
正直私もまだ医師国家試験を受けていないのでわかりませんが、テストにはやっぱり向き不向きがあるものだと思います。だから1度不合格になってしまった人はそのテストでなかなか高得点をとるのが苦手な人なので、次の年になってもなかなか合格しづらいのではないかと思います。
そうは言っても医師の国家試験は基本的には知識が問われることが多いわけなので、勉強すればもちろん通るはずなのです。ただ、1年間自分で国試の勉強をしていくというのはなかなか難しいのではないかと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。ここまで読んでくれた方は国試の闇が少しわかったと思います。国試の浪人生はいつまでたっても国試に合格できずに医師になることができないという人が実はいるのです。
私も国試に1回で合格できるように勉強していくつもりですが、少し怖いです。
これから医学部を目指す方はぜひ大学に入っても勉強しなければならないと思っておくようにしてください。せっかく医学部に来たのに、国試に合格できずに医師になれないというのはとても悲しいです。
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