こんにちは、本日はちょっとした計算のテクニックを紹介したいと思います。1分以内で読めると思うので、ぜひ読んでみてください。
こういうテクニックを知っていたから得点を取れるようになるというわけでも無いのですが、少なくともいろんな計算方法を知っていることは、見直しをする上で確認になります。また、こいつ賢そうだな的な印象を与えられます笑
今回のテクニックは解と係数の関係関連です。このテクニックを知っっていても使えるときは限定的ですが紹介します。
\(α\)と\(β\)を\(x^2+ax+b=0\) の2解として下さい。
この時に\(\begin{cases}α+β=-a\\αβ=b\end{cases}\)
となるというのは2次方程式の解と係数の関係を知っていればわかりますよね。
流石に受験生であれば2次方程式の解と係数の関係くらい知っていると思いますが、これをいかにうまく使うかが得点に直結する問題が結構あるのです。
今回は\(α^n+β^n\) について考えたいと思います。
\(α^n+β^n\)を考える問題は数列や自然数の問題で割と見ることがあります。
この時に漸化式を考えることがあります。ややこしいので今回は\(n\geq3\)で考えます。
\(α^n+β^n=(α^{n-1}+β^{n-1})(α+β)-αβ(α^{n-2}+β^{n-2})\)
こうすることで\(α^n+β^n\)が\(n\)、\(n-1\)、\(n-2\)の時の関係式を作ることが出来ます。
さらに先ほどの解と係数の関係を当てはめることで
\(α^n+β^n=-a(α^{n-1}+β^{n-1})-b(α^{n-2}+β^{n-2})\)
また同じように
\(α^n-β^n=(α^{n-1}-β^{n-1})(α+β)-αβ(α^{n-2}-β^{n-2})\)
なので解と係数の関係から
\(α^n-β^n=-a(α^{n-1}-β^{n-1})-b(α^{n-2}-β^{n-2})\)
なのですが、プラスやマイナスがややこしいと私は思っています。
もちろん丁寧にやれば計算を普通に出来ます。ただし、今回は最初の2次方程式が簡単であるため複雑にはならないですが、\(a\)や\(b\)がより複雑な式に変わるとなると意外と式が複雑になってミスをしやすい変形になるのです。
そこでこの式変形を簡単にする方法なのですが、\(α\)と\(β\)は\(x^2+ax+b=0\) の2解であることを利用します。
解ということは代入したら成り立つということなので、
\(α^2+aα+b=0\tag{1}\)
\(β^2+aβ+b=0\tag{2}\)
(1)の式の両辺を\(α^{n-2}\) 倍、(2)の式の両辺を\(β^{n-2}\) 倍してみてください。
\(α^n+aα^{n-1}+bα^{n-2}=0\tag{3}\)
\(β^n+aβ^{n-1}+bα^{n-2}=0\tag{4}\)
(3)+(4)と(3)-(4)をすることで先ほどの式
\(α^n+β^n=-a(α^{n-1}+β^{n-1})-b(α^{n-2}+β^{n-2})\)
\(α^n-β^n=-a(α^{n-1}-β^{n-1})-b(α^{n-2}-β^{n-2})\)
が出てきます。
まとめ
このテクニックを知っている必要があるのか正直微妙というか、知らなくても何の問題も無いです。
ただ、2次方程式の解を見た時に解と係数の関係にとらわれていたことが代入することでも求められるんだなっていうことを感じてくれると幸いです。
こういういろんな考えを出来ることが、意外と役に立ったりするので頭の片隅にでも残しておいてもらうと嬉しいです。
ここまで読んでいただいた人ありがとうございました。これからも数学の考え方やテクニックについては公開していきますので、ぜひご覧ください。ツイッターのフォローお願いします。